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2026.10.26

【内科外来からのコラム⑤】糖尿病の治療について

こんにちは。院長の篠です。

今日は糖尿病の治療についてお伝えしたいと思います。

 

  • 糖尿病ってどんな病気?

「健康診断で血糖値が高いと言われた」「HbA1cが少し高いけれど、症状がないから大丈夫かな?」と思ったことはありませんか?

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。初期にはほとんど症状がないため、健診で初めて気づく方も少なくありません。

糖尿病の治療というと、「血糖値を下げること」が一番の目的と思われがちです。しかし本当に大切なのは、将来の合併症を防ぎ、元気な生活を長く続けることです。

 

  • 糖尿病で気をつけたい「血管の合併症」

血糖値が高い状態が長く続くと、全身の血管が少しずつ傷ついていきます。

細い血管が障害されることで、糖尿病の代表的な合併症である網膜症・腎症・神経障害が起こります。また、動脈硬化が進むことで、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクも高くなります。

特に腎臓の障害は、初期にはほとんど自覚症状がありません。そのため、血液検査のクレアチニン・eGFRだけでなく、尿検査で尿アルブミンや尿蛋白を確認し、早めに変化を見つけることが大切です。

  • HbA1cは糖尿病管理の大切な目安

HbA1cは、過去1~2か月程度の血糖状態を反映する検査です。

合併症を予防するため、一般的にはHbA1c 7.0%未満が一つの目標になります。ただし、年齢や体の状態、低血糖の危険性、使用している薬、合併症などによって適切な目標は異なります。

大切なのは、数字だけを追いかけるのではなく、一人ひとりに合った無理のない目標を一緒に考えることです。

 

  • 糖尿病治療は「心臓や腎臓を守る」時代へ

近年、糖尿病の治療は大きく進歩しています。

食事療法や運動療法を基本としながら、年齢、体重、腎機能、心臓病など、一人ひとりの状態に合わせて治療薬を選びます。

例えばSGLT2阻害薬は、血糖を下げるだけでなく、腎機能の低下を抑えたり、心不全のリスクを低下させたりする効果が分かってきました。また、GLP-1受容体作動薬なども、血糖改善や体重減少に加えて、患者さんによっては心臓や腎臓を守る効果が期待できます。

現在の糖尿病治療では、HbA1cの数字だけではなく、「将来の心臓や腎臓をどう守るか」まで考えて治療を選ぶことが大切になっています。

 

  • 食事も「無理なく続けられること」を大切に

糖尿病だからといって、好きなものをすべて我慢しなければならないわけではありません。

食事の量やバランス、食べる時間などを少しずつ見直し、その方の生活に合った、長く続けられる方法を見つけることが大切です。

当院では、必要に応じて管理栄養士による栄養指導も行っています。「何を食べればいいの?」「外食が多いけれどどうしたらいい?」「なかなか体重が減らない」など、患者さんそれぞれの生活スタイルや食習慣を伺いながら、無理なく続けられる方法を一緒に考えていきます。

 

  • 血糖だけでなく、全身を一緒にみていきます!

糖尿病の合併症を防ぐためには、HbA1cだけでなく、血圧、コレステロール、中性脂肪、体重、腎機能、尿蛋白・尿アルブミンなども一緒に確認することが大切です。

糖尿病は、症状がないまま進行することがあります。だからこそ、症状がない時期から適切に管理を始めることが大切です。

健診で血糖値やHbA1cが高かった方、糖尿病が心配な方は、お気軽にご相談ください。

血糖値だけでなく、将来の心臓・血管・腎臓を守ることを目標に、一緒に治療を考えていきましょう。

 

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