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2026.07.07

【透析室からのコラム④】透析患者さんの災害時の食事について

【透析室からのコラム】透析患者さんの災害時の食事について

管理栄養士の望月です。

 

今回は透析患者さんの災害時の食事についてお話します。

災害時は、停電や断水、交通機関の停止などにより、予定どおり透析を受けられないことがあります。

 

 

 

そのような時、透析患者さんに特に意識していただきたいのが、「水分」「塩分」「カリウム」の3つです。

避難所では食事を自由に選べないことも多く、「食べてはいけないものばかりなのでは…」と不安になる方もいらっしゃいます。しかし、完璧を目指す必要はありません。

「できる範囲で選ぶこと」「少し工夫すること」が、ご自身の体を守ることにつながります。

 

■水分は「少し控えめ」を意識しましょう

透析が受けられない期間は、体の中の余分な水分を十分に取り除くことができません。そのため、水分を摂り過ぎると、

・息苦しさ

・むくみ

・血圧

の上昇などにつながることがあります。目安は「300~400mL+尿量」です。

 

のどが渇いた時は、

・氷をなめる

・口をゆすぐ

・うがいをするなどの工夫も役立ちます。

 

■塩分のとり過ぎにも注意しましょう

塩分を多くとると、のどが渇き、水分をたくさん飲みたくなってしまいます。

災害時は普段以上に塩分を控えめにすることが大切です。

特に注意したい食品は、

・カップ麺

・レトルト食品

・漬物

・佃煮などです。

もしカップ麺を食べる場合は、麺や具を中心に食べ、スープは残すようにしましょう。

小さな工夫ですが、塩分と水分の摂取量を減らすことにつながります。

 

■「健康に良い食品」でも注意が必要なことがあります

果物や野菜ジュースは健康的なイメージがありますが、透析患者さんにとってはカリウムが多く含まれている食品です。

カリウムが体にたまり過ぎると、不整脈を起こし、重症の場合は命に関わることもあります。

災害時は特に、

・バナナ

・果物全般

・野菜ジュースなどの摂り過ぎに注意しましょう。

「体に良さそうだからたくさん食べる」のではなく、「少量を意識すること」が大切です。

 

■配給の食事はどう選べばいい?

避難所では、自分に合った食事を選ぶことが難しい場合があります。

そんな時は、次のような選び方を意識してみましょう。

【選びやすい食品】

・おにぎり

・食パンやロールパン

・クラッカーやビスケット

・ゆで卵

・ツナ缶(水煮)

これらは比較的カリウムが少なく、エネルギー補給にも役立ちます。

一方で、

「おにぎりとカップ麺しかない」

という場面であれば、おにぎりを優先し、カップ麺を食べる場合はスープを残しましょう。

また、「果物しかない」という時には、一度にたくさん食べず、少量にとどめることをおすすめします。

 

完璧を目指さなくて大丈夫です

災害時は、普段どおりの食生活を送ることが難しくなります。

「これを食べてしまった」「理想どおりにできなかった」と不安になる必要はありません。

大切なのは、「水分をとり過ぎない」「塩分を控える」「カリウムをとり過ぎない」

 

この3つを思い出していただくことです。できる範囲の工夫が、体を守ることにつながります。困った時や不安なことがある時は、一人で悩まず、透析施設や医療スタッフへご相談ください。

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