ぴーちゃん通信

2019/8/1号 吉田圭佑先生(犬のじどうかん POOCH PAL)インタビュー

毎月ピックアップしてスタッフを紹介していくこのコーナー。
今回は犬のじどうかんPOOCH PAL代表の吉田圭佑先生に、POOCH PALの活動や魅力をたっぷりと語っていただきましたよ♪

 

【Q 吉田先生こんにちは!まずはPOOCH PALがどんな活動を行っているところなのか教えてください】

 

POOCH PALは「街のわんこの相談役」をモットーにした犬のじどうかんです。
POOCH PALでは忙しくて十分に遊んであげられないわんこや毎日がお留守番になってしまうわんこを預けることができ、お預かりの間にしつけ指導をしたり他のわんこと遊ばせることができます。お預かりしたわんこ同士が教室で一緒に学んだり遊んだりすることで、自分で考えて行動するようになり、社会性や自主性を身に付けます。
小学校や幼稚園ではなく、何故じどうかんなのか?それは、学びに行くためだけではなく遊びを通じて心身共に学んでいく、地域にあって当たり前の場所「じどうかん」が、POOCH PALのコンセプトにぴったりだったからです。

 

【Q 先生はなぜこのPOOCH PALを立ち上げようと思ったのですか?】

 

もともとは専門学校を卒業後に警察犬の訓練所にいたんです。東日本大震災でも活躍した災害救助犬を訓練したりしていました。そして10年ほど前に独立し、個人で犬の家庭教師として訪問でしつけ指導などを行うようになりました。
そこでは吠えたり噛み癖のある子を指導したりしていたのですが、一度「吠える子」「噛む子」といった困ったイメージがついてしまった子は孤立してしまい、コミュニティに戻りづらくなっていて…
そうしたときに犬の事も学べて、尚且つ地域のコミュニティづくりにも役立てる「じどうかん」があったらいいなと思ったんです。

 

【Q 「家庭犬から社会犬へ」という先生の言葉がとても印象的でした…!】

 

「社会犬」という言葉は実は造語で、人間の子供が「社会人」になるように、犬も社会の一員として何か担っていけるように育ってほしいという気持ちが込められています。
人間が自分の子に「立派な社会人に育ってほしい!」と思うのと同じように、子犬の頃からそのように意識して育てられた子は問題行動を起こしにくくなります。そして社会性を身に付けた子は地域のコミュニティに加わりやすく、人と人(飼い主同士)のコミュニケーションの一助になったりします。
街でわんこを見かけて癒されたりすることはありませんか?POOCH PALが地域のわんこたちと発足した「地域見守りわんわん隊」はわんこを連れて子供の見守りパトロールや、高齢者や子供達とのふれあい活動をしています。
週に一度のパトロールですが将来的には地域の人も一緒に見回れるような、地域に根差した活動になるよう組織として支援していこうと思っています。
今は高齢者ばかりになってしまった夜警にもわんこを連れて参加したところ、とてもウケがよく今後若い人たちの参加も見込めるのでは…と期待していますよ。

 

【Q わんこがいることによって人も遊び、学び、社会性を身に付けることが出来るんですね!】

 

そうですね、今はおうちの事情で犬を飼えない家庭が多く、犬を触ったことがない子供も多くいます。そんな中でPOOCH PALの活動として小学校の防犯教室に参加したりすることで、子供たちが犬との触れ合いで命の大切さを学んだり、早いうちから「働く犬」を身近に感じてもらうことができます。
6月は保育室あおいとりとの交流会を行ったりもしましたね!

 

【Q わんこの可能性ってすごいですね!2020年、いずみのオープンに合わせてPOOCH PALも2店舗目が展開されますが、いずみではどんな活動をされるのでしょうか?】

 

ホームホスピスでは日中の間わんこのお世話をこちらで引き受けて、夜のくつろぎの時間には患者様にわんことゆっくり過ごしてもらったりできたらと考えています。
メディカルフィットネスではわんこにリハビリのお手伝いをしてもらえたらと思っています。例えばボール拾いが得意な子にボールを投げて取ってこさせる訓練、ジャンプが得意な子と一緒に柵を超える訓練…淡々とリハビリをこなすのではなく、「この子と一緒だったら頑張れるかも」と、やる気も出てきますよね。

このリハビリのサポートも、地域のわんこを訓練して手伝ってもらえたらと考えています。
そして地域のわんこのデイサポート。普段お留守番しているわんこのお預かりです。飼い主じゃない人やよその犬と過ごすことで社会性もアップします。飼い主と犬のサポートセンター的な役割を担うことで、飼育放棄をさせない体制をつくります。
動物介在医療が良いとは言われはじめていますが、なかなか実践されていないのが現状です。そんな中でいずみは医療施設と動物の飼育施設を併設させるという、きっと初めての施設になります。セラピードッグが施設に赴いてケアしていた今までの動物介在事業と大きく違う部分です。

 

【Q わくわくするような初めての試みがたくさんですね!それでは最後に、今後医療法人の理事になられるにあたっての意気込みをお願いいたします!】

 

いずみの試みは医療と動物(犬)が連携した新しい挑戦になります。いろんな人のため、そして地域のために何かができるというのはとても嬉しいことです。これまでの知識や経験を活かして、いずみをサポートできたらと思います。
いずみのプロジェクトは日本初であり、動物介在事業のひとつのモデルとなります。きっと大成功すると思っていますし、楽しみでもあります。
いずみプロジェクトでこの業界をけん引できる存在になれたらと思っていますので、責任を持って謙虚に頑張ります!

 

いずみプロジェクトは地域の方や院内の先生方からもとても関心の高いプロジェクト!どんな施設になるのか今からわくわくですね。
もし自分がリハビリなどで医療機関のお世話になるとき、こんな施設が近くにあったらいいな♪と思ったぴーちゃんでした!